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労務管理って何をすればよいの? 〜 ② 各種法律の理解と遵守編 その2

 前回から引き続き、スタッフを雇用する上で事業主が知っておくべき3つポイント(※)より、「各種法律の理解と遵守(採用)」について解説します。

(※) 3つのポイント
   1. 各種法律の理解と遵守
   2. 必要な手続き
   3. 育成、コミュニケーション

 その1では、採用時の労働条件の明示について解説しました。今回は、フローとしては採用後に該当する「試用期間」について解説します。

 試用期間を3ヶ月と定めている企業が多いと思いますが、この試用期間を3ヶ月に定めるというのは法律で決められていることではありません。実際に試用期間は6ヶ月にしているだとか、1ヶ月しか設定していないところもあります。

 労働基準法で定められた「しようきかん」には、「試みの使用期間」( ちょっと字が違うのは分かりますか?) というものが存在しています。これは、解雇予告や解雇予告手当を除外されている労働者の一つに「採用日から14日までの労働者」というものがありますが、その期間中を指します。
 企業が設定している試用期間は、これとは違い、任意に設定しているものですから、3ヶ月の試用期間をもって退職させたとしたら解雇予告手当の支払いなどは発生します。

 試用期間とは「解雇権留保付契約」と言われていますが、就業規則に試用期間満了とともに解雇する場合の具体的事由を定める必要や、相応の教育等も必要になりますので、試用期間だからと簡単に従業員を解雇するのは実際には難しい場合が多いです。試用期間中に労使ともに適格性を判断できるような教育体制や面談の仕組み、そして雇用契約書や就業規則といった書面を万全に揃えることが企業には求められます。
 試用期間中に本採用とすることが難しいと判断した場合は、使用期間の延長手続きを踏み、再三の改善や指導をすることも重要です。延長手続きをし忘れたり、口頭だけで伝えたために労使で意識の相違があるとトラブルになりますので、きちんと試用期間経過前に面談を行いながら書面で取り交わしましょう。

【労働基準法】
  第20条 第1項 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前に
         その予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上
         の平均賃金を支払わなければならない。
  第21条 前条の規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
      但し、( )を超えて引き続き使用されるに至った場合はこの限りでない。
       一 日々雇い入れられる者 (1ヶ月)
       二 2ヶ月以内の期間を定めて使用される者 (契約期間)
       三 季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて使用される者 (契約期間)
       四 試みの使用期間中の者 (14日)

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